学部の理念・目的

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Message from Dean

地球規模で「健幸」を考える。

 関西大学 人間健康学部では、学びのメインテーマを「健康(health)」と「健幸(well-being)」においています。
 自分が病気やストレスを抱えず「健康」でいるだけでなく、みんなが「健幸」に暮らせる社会を実現するために、「からだ、こころ、くらし」のあらゆる面で「より良い生き方」とは何かを追求していきます。
 そして今、私たちが直面している新型コロナウイルスや気候変動の問題が示しているように、みんなが「健幸」に暮らせる社会は、地球全体のつながりを抜きに考えることはできません。そのため人間健康学部では、国連サミットで採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」を軸に教育・研究を進めています。「誰ひとり取り残さない」を意識し、一人一人が地球全体の「健幸」を自分事化しアクションを起こすことをめざします。

体験と関わりを学びの基盤に。

こうした展望の基、人間健康学部の教育では、まず1年次に全員が学部独自の体験学習メソッドを通して、自分とは違った考えや感じ方の人と関わりながら、他者を尊重し互いに支え合う体験を積んでいきます。
 この共通の体験をベースに、2年次以降はスポーツと福祉の2つのコースで、それぞれの専門的な学びを深めていきます。人間健康学部には地域連携協定を結んでいる堺市の子どもや高齢者らを対象にした多彩なプロジェクトがあり、地域社会に関わる機会を豊富に体験できます。多様な人々との関わりを通して、コミュニティの在り方を実践的に学ぶと共に、それぞれが新たな自分の能力を発見することができます。
 このような経験を積んだ卒業生の進路は企業、行政、教員等の専門職など実に多彩です。実践的な関わりの体験を積むことで、どのような分野でも活躍できる力を身に付け、地球全体の「健幸」づくりに取り組んでいます。

理念・目的

2010年4月に開設した人間健康学部は、次のような教育と研究を行うことを目的としています。

「こころ」「からだ」「くらし」を総合的にとらえ、健やかでおおらかな生き方をめざす教育と研究を行う

人間が幸せに、そしてゆたかに生活を送るためには、「健康」であることが前提になります。それは「からだ」の問題はもちろんのことですが、現在の社会環境によるストレスへの対処など「こころ」の問題、また、生活不安や社会福祉といった「くらし」の問題を解決していくことが必要です。

これら3つの事象を「人間が幸福であること」を指標として、どのようにすれば、より高みにもっていくことができるかを考えることを眼目にします。

精神的にも肉体的にも「人間が幸福であること=健やかでおおらかに生きること」、それを実現するための知恵や技法について、皆さんとともに考えていきたいと思います。

このような、目的を達成するため、「スポーツと健康コース」と「福祉と健康コース」の2コースを置き、「ユーモア学プログラム」をもうけています。ただし、一部のテーマに偏らず、人間の健康に関する科目を履修することができるカリキュラムを提供します。また人間健康学部では、授業はもちろんのこと、授業以外でもそれらを実現させるスキルを身につけるプログラムを展開していきます。

人材育成

「基本構想力」「課題探求力」「協調力」「専門応用力」の調和する総合的な人間力を兼ね備え、社会の幅広い分野において活躍できる人材の育成

人間健康学部の教育は、キャンパスの中、机の上のみの教育ではなく、実際の社会を意識した展開を行います。実習やフィールドワークにより、キャンパスの外に出て活動をしてもらうことになりますが、その中で、将来を「構想する力」、自ら課題を「探究する力」、活動において他者と「協調する力」、問題解決のために専門知識を「応用する力」を身につけてほしいと思います。

私たち教職員は、教育活動をとおして学生のみなさんが、そのような力をつけるようにサポートいたします。

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

人間健康学部では、人間が幸福かつ豊かに生活できるよう、健康の維持や増進を図るために人間の健康(health)と健幸(well-being)にかかわる基礎理論と実践的なアプローチを学び、それを基盤として、地域コミュニティにおいて健康支援や生活支援の実践に携わることができる人材養成教育を推進します。すなわち、実際の社会とのつながりを密にした、総合的な人間の健康と健幸に関する高い専門性を持つ人材として、下記の力を身につけた人物に対して学位(健康学)を授与します。

01(知識・技能)

広い知識・視野と柔軟な思考を基盤に、健康の維持や増進を図る人間健康学に関する専門知識・技能を習得し、それを実践することができる。

02(思考力・判断力・表現力等の能力)

円滑なコミュニケーション能力と将来を構想する力を持ち、関西大学が推奨する判断力と行動力を融合した「考動力」全般を身につけ、社会や他者のために、人間健康学にかかる専門性を基盤とした責任ある行動をとることができる。

03(主体的な態度)

社会とのつながりのなかで自ら課題を探求し、実践において他者と共感しながら協働することができる。