講 師:関西大学人間健康学部准教授 村川 治彦
テーマ:「〈身〉から考える、心と身体のつながり」
私たちは病気になった時、身体の調子の悪い部分がどこかを考えてからどの病院に行くかを決めることが多いと思います。このように身体を部分に分ける考え方は、身体を解剖学的に分割して捉えてきた西洋医学に大きな影響を受けているといえます。
今回の講座では、心身健康論がご専門の村川治彦先生とともに、〈身〉(み)をキーワードとして、私たちの身体に対する西洋と東洋の捉え方の違いについて考えました。
心と身体とは、本来、不可分なものですが、西洋ではそれらを別々のものとして捉えてきました。しかし一方で、東洋では、〈気〉が流れる身体としての〈身〉という観点から、心と身体をひとつのものとして捉え、気の滞りが身体にさまざまな影響をおよぼすと考えられてきました。
今回の講座では、実際に身体を動かして体内にめぐるエネルギー(気)を体感しながら、心と身体のつながりを感じ取り、自分の身体を東洋的な視点から見つめなおすことができました。