講 師:財団法人新居浜精神衛生研究所付属豊岡台病院院長・精神科医師 枝廣篤昌
テーマ:ストレス症状と笑い
現代社会を生きる私たちにとって、ストレスと無縁な生活を送ることは容易ではありません。長期間にわたってストレスにさらされ、心身の緊張状態が続くと自律神経系や免疫系が影響を受けてしまい、ひどい場合にはうつ病などの精神障害に陥ることもあります。このようなストレス症状の処方箋として、近年、「笑い」が注目されています。
今回は、精神科医で笑いを活かした地域づくりを実践している枝廣篤昌先生とともにストレスが心身に与える影響と、それに対する笑いの効果について考えました。
講演に入る前に、先生みずから高座に上がって落語の公演が行われ、先生から次々と繰り出される小咄の数々に会場は大きな笑いに包まれました。続く講演では、医学的データを引用しながらストレス症状の緩和に笑いが有効であることが解説されました。
私たちは多くのストレス要因に囲まれて暮らしていますが、笑いの刺激となる出来事はそれ以上に存在しています。意識のアンテナを高くして笑って過ごす生活を心がけることが、心身ともに健康に過ごすコツであることを学ぶことができました。