学科概要
本学科では、新物質や新素材の機能設計、創製、そしてそれらを製造するためのプロセス技術の開発など、多様な「ものづくり」を通して、科学技術の発展に貢献することをめざしています。
研究対象は、原子、分子、高分子、結晶質・非晶質固体(金属・セラミックス・ガラス・半導体など)とそれらを組み合わせて作る複合体など、多岐にわたります。化合物や合成・反応などに関する化学的知識を深め、物質・材料の構造や機能解析・機能評価に関する基礎物理学や生物学的な知識を基礎に自ら必要な材料を創造できる能力を養います。
学びのキーワード
化学の基礎から材料科学、プロセス工学まで幅広く学びます。2年次からマテリアル科学コース、応用化学コース、バイオ分子化学コースに分かれ、専門性を深めます。半導体の微細加工技術、イオン液体の開発、インテリジェントゲルの研究など、最先端の研究テーマに取り組みます。グローバル人材育成プログラムでは、海外での研究体験も可能です。
研究室の窓
理工学研究科 化学生命工学専攻 博士課程前期課程 2025年3月修了
岩根 幸太
Q. 研究テーマについて教えてください。
スマートフォンなどの電子機器の性能は、これまで飛躍的な進化を続けてきました。その要因は半導体の回路が微細化され、半導体の性能が向上したことにあります。私の研究テーマは、半導体の回路をさらに微細化させることを目的として、極端紫外線(波長13.5nmの光)に高感度で反応する「レジスト材料」の開発です。具体的には「特殊構造分子」を利用して、光に対する「感度の悪さ」を克服する研究です。先端分野だけに難しいことは承知の上で取り組みましたが、2年半にわたって試行錯誤を続け、ようやく成果を出すことができました。うまく応用されれば、半導体の性能と生産効率を大幅に向上させる可能性をもった研究であると自負しています。
Q. この学科を選んだ理由は?
実験結果が目に見えやすい化学を学ぶために入学。宇宙分野に応用される「イオン液体」に関心をもったことがきっかけでこの学科を選びました。
Q. 将来の目標を教えてください。
卒業後は半導体開発の技術職に就きます。物理や機械出身者が多い職場なので、大学で学んだ化学の知識を生かして、自分にしかできない仕事がしたいと思います。
コース紹介(2年次から)
マテリアル科学コース(JABEE認定)
「もの」の持つ機能を最大限に発揮する、新たな機能を付与する材料学者を育成します。
環境負荷が小さい材料創製など、循環型社会に相応しい材料の研究・開発をめざします。金属材料、セラミックス、複合材料、表面処理などを学びます。JABEE認定により、卒業と同時に修習技術者としての資格が与えられ、技術士第一次試験が免除されます。
応用化学コース
ハイテク産業を支え、環境・エネルギー・健康・食糧問題の解決に資する化学者を育成します。
目標とする物質合成のための分子設計法や物質を分子・分子集合体レベルで理解する能力を身につけます。有機合成化学、触媒化学、電気化学、イオン液体などを学びます。
バイオ分子化学コース
化学の立場から医療・生命科学の発展に貢献する研究者を養成します。
タンパク質や多糖、DNAなどの生体分子や、細胞や生体組織そのものに対して働く、新しい分子や高分子材料を、自らで設計・合成する能力を身につけます。生体材料、インテリジェントゲル、ドラッグデリバリーなどを学びます。
カリキュラム
1年次は共通カリキュラムで基礎を固め、2〜3年次春学期は3つのコースに分かれて専門性を深めます。3年次秋学期から研究室に配属され、特別演習・特別研究に取り組みます。
1年次
主な科目
- 化学基礎
- 物理学基礎
- 数学基礎
- 化学実験基礎
2~3年次春学期
コース別専門科目
- 物理化学I・II・III
- 有機化学I・II・III
- 無機化学I・II
- 材料科学
- 高分子化学
- 化学工学
- 生化学
- 化学実験I・II・III
3年次秋学期~4年次
主な科目
- 特別演習
- 特別研究
グローバル人材育成
海外体験研修(10日間)、短・中期留学プログラム(1~3ヶ月)で国際的な感性を磨きます。タイ王国や米国の研究室で研究活動を行います。
※カリキュラムは変更になる場合があります。詳細は大学案内をご確認ください。
取得できる資格
所定単位を修得すると取得できる資格
- 中学校教諭一種免許状〔理科〕
- 高等学校教諭一種免許状〔理科・工業〕
- 司書
- 司書教諭
- 学芸員
- 毒物劇物取扱責任者
卒業時に受験資格が得られるもの
- 甲種消防設備士
所定単位を修得すると在学時から受験資格が得られるもの
- 甲種危険物取扱者
マテリアル科学コース修了者
修習技術者(技術士補となる資格を有する者)になることができます。
予想される将来のフィールド
- 化学メーカー
- 素材メーカー
- 電機メーカー
- 半導体メーカー
- 自動車メーカー
- 製薬会社
- 食品メーカー
- 化粧品メーカー
- 大学院進学
指導教員からのコメント
化学・物質工学科 工藤 宏人 教授